2008-11

インプレ15 : 『ヴァルキリープロファイル2 -シルメリア-』

ヴァルキリープロファイル2 -シルメリア- タイトル ヴァルキリープロファイル2 -シルメリア-
 ジャンル RPG
 対応機種 PS2
 対象年齢 CERO 【A】 (全年齢対象)
 開発元 トライエース
 発売元 スクウェア・エニックス
 発売日 2006/06/22


 プレイ時間 50〜60時間、クリア済み(2006/07/29現在のもの)
前作ヴァルキリープロファイルが異様な売れ行きを見せたのも私の中では記憶に新しいです。実際、私がプレイしても「結構人を選ぶゲームだな」と感じたわけなんですが、それにしても売れましたね。「人を選ぶ」というのは癖が強いということです、世界観にしてもシステムにしても。しかし、その癖の強さも含めて前作は駄作でもなく、佳作でもなく、はっきりとした傑作でした。そんなVPに続編の登場です。私も発売前からかなり期待していました。・・・が、前作を超えなければいけない、という開発者の意気込みは感じられましたが、その頑張りが功を制したかといえば素直に「うん」とは言えません。

※ネタバレなし


発売前にファミ通・電プレ等の雑誌を読んでいたから知っていたんですが、
それにしても今作はシステムに関する追加要素がやたらと多いと。
前作でもRPGとしては十分に完成されていたものではありますが、
続編を作るにあたり追加要素を設けるのは当然なことです。
その追加要素がゲームを大きく変えてさらに良くする場合もあるし、
その逆もまた叱りなわけで、改悪してしまうという事態もあり得ます。
今作の場合、その追加要素があまりに多いためどちらとも言えません。
というか、一概に「良い・悪い」の一括りでは片付けられません。
前作同様またしても癖が強いんです、VPの伝統なのか・・・?
ですから、今作は個人の主観によって大きく評価が分かれるゲームだと思います。

システム周りの追加・変更が著しい今作ですが、
その中でも注目は「戦闘」に移動の概念を取り入れたことです。
各キャラに○、×、□、△の4つのボタンが割り振られていて、
タイミングよく押すとコンボが発動するというのは健在なんですが、
その攻撃を行うためにフィールドを移動して敵に近づかなければ、
攻撃が不可能になりました。つまり「移動」しなければならないんです。
その移動もただ動き回るだけでなく、「ダッシュ」の追加によって
敵の背後をとることが重要になり、非常にタクティカルになりました。
移動パートを追加しただけでなく、そこから戦略的要素を見出したことに、
私は開発者の職人技を再確認し、同時に感銘を受けました。
「ここまで戦略性の高い戦闘を毎回できるなんて・・・」という気分に浸りました。
しかし、戦略性を増すということは一つ一つの戦闘が必然的に長くなるということです。
これに関しては人を選んでしまいますね、面倒と感じるか否か。

エインフェリアの選定についても前作から大きく変わっています。
前作では主人公レナスが神界側の立場にある人間でしたから、
オーディンの命令の下、エインフェリアを選定していたため、
レベル上げも神界戦争のためにやっているものでしたが、
今作では主人公であるシルメリアが神界を飛び出した者ですから、
必然的に「エインフェリアのレベル上げが神界戦争のため」はあり得ません。
エインフェリアの魂が不完全なものだから、それを完全にしてやるために
レベル上げをして十分なレベルになったら送るという形をとっています。
そして理由は分かりませんが、エインフェリアの数も増えています。
エインフェリアを集めるという行為が単純に面白いものですし、
各エインフェリアのサイドストーリーを楽しむのもまた面白い。
VPシリーズの醍醐味といえる要素です。
ただし、そのエインフェリアの数が多い故、また面倒と感じてしまうかもしれません。

スキルシステムもまた大きく変わりました。
単純に書物を読んだらスキル・魔法等を覚えるわけではなく、
武器と頭・手・胴・足防具を組み合わせることによりスキルが発生し、
その発生した状態で戦い、ゲージが100%になって初めて覚えるという形です。
その組み合わせはたくさんありますから、スキルを探すのが楽しくなります。
システム話でもう一つ、新システム「封印石」がまた興味深い。
VP独特の横スクロールダンジョンはシンプルといえばシンプルなんですが、
裏を返せば、簡素(貧相)というイメージも持ちかねません。
そんなところにそのダンジョンに様々な効果をもたらす封印石の登場です。
封印石をダンジョンの台座に設置することにより、様々な効果を発揮します。
自分にいい効果もあれば、逆に不利になってしまうような効果もあります。
ですから、封印石の選定というのも非常に大事な要素となってくるわけです。
この二つの新要素も面白いものではありますが、面倒でもあります。

え〜お気づきかもしれませんが、今まで「面倒」という言葉を多用してきました。
そうなんです、今作VP2は大ボリューム故、かなり面倒になっています。
いえ・・・面倒という言葉だけでは語弊を招くかもしれませんね、
では・・・面倒と感じる場面が結構多い可能性がある、と言い直しましょう。
意味のある「面倒」が多すぎるんです。
ですから、どの要素も「面倒くさいなぁ」と感じればそこまで。
このゲームの面白さはその時点で消滅します。
だから人を選ぶゲームなんです、1とはかなり意味合いは違いますが。

グラフィックは最高峰、サウンドも良好です。
RPGとしては十分合格点に達しています、あとはプレイヤー次第。
面倒ならばクソゲー、楽しく感じれば神ゲー。
かなり誇張気味ですが極論はこうなっちゃいます。
しかし、ロードがほとんどない点、9:16表示に対応している点、
プログレッシブ表示に対応している点、ドルビーにも対応している点、
トライエース伝統のバグが今のところ発見されていない点など
評価できる要素は数多くありますから私個人としてはお勧めです。
特に「ロードがほとんどない」というのは物凄いものがあります。
戦闘に入る際、ダンジョン・町に入る際もほとんどありません。
これはゲームとしてはかなり評価できる点です。

「他人の評価に惑わされることなく自分で体験することが大事」。
そんなゲームだと思いますね。
まあ、どのゲームでも共通して言えることではありますが。

蛇足ですが、私の個人的な不満を一つ。
エインフェリアの数が多いためか、声優の使いまわしが目立ちます。
ですから愛着が沸きません、前作のようにはいかない・・・
影が薄いとも言えちゃうかもしれません。
ここはもう少しこだわって欲しいところでしたかね。
う〜ん、残念。



関連リンク
■スクウェア エニックス
http://www.square-enix.com/jp/index_f2.html
■「ヴァルキリープロファイル2 -シルメリア-」公式HP
http://www.square-enix.co.jp/vp/vp2/index.html




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